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このページでは私共が勝手に感じた事や思っていることを文章にしていきたいと思っています。
ご意見・ご感想などございましたら、よろしくお願い致します。→TheBluesurf

大切な波

前略

この10〜20年、日本国内の波(波乗りが可能な崩れる波)は確実に減少したように思います。防波堤や
消波テトラなど地元住民の方の安全を災害から守る為の理由がほとんどだと思いますが、台風や津波などの
自然災害によって、どれだけの被害が予測されているのでしょうか?
必ずしも防波堤やテトラが必要なのでしょうか?

その土地で暮らす地元地域住民の方にとっては、私たちサーファーの大好物である「崩れる波」や崩れる事
の無いうねりのままの波もさほど関係なく、「生活するうえで必要なものでは無い」と思っている方が多数だと
思います。逆に波がある事によってサーファーと呼ばれる人たちが静かな土地に来て、喜ばしくない事が
多々あるのも事実です。
このような喜ばしくない事がテトラ投入などの自然破壊に無関係ではない様に感じます。

たとえば、和歌山の御坊のポイントでは漁業の町が多い事もあって各ポイントに海の神様が奉られています。
その神様の周りなどに便をする人が多くなっている。と和歌山サーフィン連盟の方より報告を受けました。
コンクリートの中で育った人達には、さほど重大な問題ではない様に感じるかもしれませんが、
先祖代々漁師町で暮す方々にとっては大変重大な問題なのです。さらにひどい場合は、その漁師さんの船の
中や農業を営む方のビニールハウスの中などでも人糞が目撃されているそうです。

「トイレが無いからしゃあないやん!」と自己中心的な発言をする人もいるでしょうが、その自己中心的な
行動がテトラ投入などの自然破壊に無関係ではないと言う事を理解して頂きたく思います。
今の時代コンビニや町の公園や駅など、いろんな所にトイレがあります。出来るだけそう言った設備を利用
させて頂き、地元住民の方へ迷惑をかけない様に心がけることも「大切な波」を守る為の一つだと思います。

この他、宮崎や鳥取などからも車の危険運転や迷惑駐車などのサーファーと呼ばれている人達への
クレームが絶えません。このような地元住民の方のクレームを聞いて私たちビジターサーファーに伝えてくれ
ているのがローカルと呼ばれているサーファーの人たちで、彼らは日頃、地元住民の方の怒りや嘆きを聞いて
地元に住む者として大変辛い思いをしています。波乗りを続ける為に波を守る為に彼らはその辛い事も我慢
して、ゴミ拾いをしたり自治会の会議に出席したり、私たちビジターサーファーにその問題点を伝えてくれたり、
その様々な問題点の改善に努力してくれています。
もちろん「どの人がローカルでどの人がビジターなのか」などすぐには判断出来ないでしょうが、
今の時代サーフィン場(崩れる波のある海辺)には必ずといっていいほどローカルサーファーが居ますので、
ビジターサーファーも出来るだけ深く誠実な態度でコミュニケーションをとってその問題点の改善に協力して
「大切な波」を守っていかなければならない時代に来ている様な気がします。

今から10数年前、伊勢の国府の浜は今ほどテトラは投入されていませんでした。その当時の国府の浜は
メインでもクラブハウス前でも三角でも壊れた水門前でも松林でも端から端まで波乗りに適した、とてもいい
波が崩れていた様に記憶しています。第8テトラからは水面下のテトラになりましたが年々工事が進み、
近年では右端の海水浴場の方までテトラが入ってしまいました。その結果、地形や潮の流れが変わり波乗り
に適した波が崩れにくくなってしまい、そのうえテトラによる死亡事故が発生してしまっているのも現実です。

今後10数年後、和歌山の磯ノ浦や、御坊、勝浦、そして四国や伊良湖、京都、鳥取、福井などなど・・・、
日本全国のサーフポイントはどうなっているのでしょう?

伊勢の国府の浜の場合、その当時の自治会や行政の人たちの考え方は良く解らないですが、
地元住民の方に「崩れる波」が「生活するうえで必要なもの」と思ってもらう事が出来ていたならば
テトラ投入を防ぐ事も可能だったのかな・・・と今もよく思う事があります。

たとえば、地元住民の方の息子や孫や親戚や知人がサーフィンを楽しんでいたり・・・、
サーファーと呼ばれる人が来る事によって町がキレイになったり、地元の若者に活気が出たり・・・、
駐車場や宿泊施設や食堂など地域関連施設の収益が上がったり・・・。などなど、
どうすれば、地元住民の方に「生活するうえで必要なもの」と思ってもらう事が出来るのか、を
いまいちどサーファーと呼ばれる人種が一つになって協力し合って考えて行かなければならない
そんな時代に来ているような気がします。

一度投入されたものをまた取り除く事はとても大変な事でしょう。
しかし、その事も視野に入れながら、今後、私たちは大好物である「崩れる波」を守り
自然の作り出す波に乗ると言う単純で原始的なこの遊び文化を次世代の健全発展の為に役立てるよう
一人でも多くの方に理解して頂きたく思っています。

                                                 ’02・10・30〜つづく
エグイです!!

この上空写真は’06年津波避難訓練のために国府の自治会の方から入手した写真ですが
こんなに全面に入ってしまっているとは正直ビックリです。ホンマ、エグイです。悲しいです。
そりゃ、三角〜水門前〜松林はアウトからブレイクするエエ波はもうないわ。
でも、チャンスかも?です。
’05年にこの浜のある阿児町も合併で志摩市になって市長さんや数名の市議会議員さんが
この浜のサーフィンと言う遊び文化に興味を持ってくれています。
東南海地震による津波災害防止のための次の工事も計画中だそうです?。
防災工事のついでにこのテトラをもっとアウトに移動してもらえたら・・・?
との思いで日本サーフィン連盟やサーフライダーファンデーションジャパンの方々や
一般サーファーや地元住民のみなさんの力をお借りして、コツコツ活動中です。

今後、他のポイントでもこのような悲しいことにならないようサーファーは心がけて行動
しなくてはいけません。くれぐれもよろしくお願い致します。
’06・10・17〜つづく


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